インクと爪跡

不器用にあつめた刹那の花束

掌編・詩・落書

落書き「描写」

描写 懐に死んでいた煙草をつまみ上げて地面に投げ捨てた。貰い物である。誰もいない岸辺で一緒にいかだを作った男がくれた。フェロの何倍も手際良く働いて、ほとんどの材料を拵えてくれた。出来上がったものは今もまだあの岸辺にあるかもしれない。だが、煙…

詩「不足」

不足 憎むものが 多すぎて 愛するものが 少なくて私は 呼吸を詰まらせた酸素は愛 酸素不足世界は何でできている?って ずっとずっと気になってたのわかった時に 私は息の 嘘に気づいた 理解した憎しみはどれだけ遠くても 近くに見えて 見えてしまって 愛しさ…